そばの生地をそば切りにする際の包丁で、そば包丁とも言います。
片刃の和包丁の刃をベースとしてデザインされ、長い麺線を切るために手で持つところが刃の重心近くにある特殊な形状をした包丁です。柄の真下にも刃が手前に伸びてきていて、持ち手の中指が干渉するところは、マチグリと呼ばれる曲線の欠込みとなっています。このように長い刃の真ん中あたりをバランス良く持ち上げるようになっているデザインが現在の主流です。また横幅1mm未満の微妙なコントロールが求められるため、片刃でなければなりません。
包丁のデザインの良し悪しは、持ったときのバランスにあります。片刃のそば切り包丁の仕事は、麺を切っている間、刃を垂直に保つことにあり、バランスの良いそば切り包丁は、持ち疲れせず大量の麺も楽に切ることができます。
選び方は、バランス重視とし、持ち心地が軽いものがポイントです。鋼材は、伝統的な日本刀や和包丁専用の「安来鋼」を用いるものが最高級品とされており、青二鋼や青一鋼は硬度があり、切れ味に優れています。
このほか、錆びにくいモリブデン鋼の包丁があります。錆びにくいので手入れも簡単で、うどん打ちにも兼用できますので、入門〜中級程度の方までに気軽にお使いいただけます。
そば切り包丁の代用としては、菜切り包丁など、ある程度高さがあり、刃が直線に近いものが使いやすい。菜切りを新調しておくと、薬味切りなどにも使えて便利です。
麺切り台(カットカット麺切り台)も人気がありますが、基本的にはうどん用に開発された製品なので、職人さんの手切りのような繊細な細さに切ることは難しいです。
川越そばの会の
そば切り包丁売場をご参照ください。
そば切り包丁/安来鋼の説明は
こちらです。